No.6 Cosmos
9.kyuu 処方箋
LANDSCAPE AROMAに使用される精油の歴史と特徴
No.6 Cosmos (コスモス)
調和のとれた宇宙
静けさの中にエネルギーを感じる香り
Peppermint:Eucalyptus:Teatree
・Peppermint (ペパーミント)
科名:シソ科
精油抽出部分:葉と花の咲いた先端部分
芳香:強くしみとおるような鋭いメントールの香り
古代ギリシャとローマ帝国の人々にはミントはすでに生活の一部でした。風呂に入れて香りを楽しみ、パウダーにしてベッドに振りまき、日常的に使用していました。古代ローマの博物学者であるプリニウスは「香りを嗅ぐだけでも精神を回復させ、気分爽快にさせる」と記しています。14世紀に入ると、すでにペパーミント油は歯を白くするのに用いられました。
ペパーミントの辛味と刺激成分は、まず体を温めますが、最終的には冷やし、気分爽快にさせます。ペパーミント油は、熱による症状を解消します。加えて感染を抑える働きもあり、高熱や喉の痛み、頭痛を伴う風邪にも役立ちます。
また、胃腸の気の循環を促すペパーミント油は消化器系に最も効果的な精油の一つです。消化不良、胃もたれに役立ちます。肌に対しては、毛細血管の収縮効果による冷却作用で肌を引き締めたり、日焼けのあとのほてりなどを和らげたりします。
・Eucalyptus (ユーカリ)
科名:フトモモ科
精油抽出部分:葉
芳香:強くてフレッシュで樟脳に似た甘い香り
ユーカリを最初に治療に取り入れたのはオーストラリア先住民のアボリジニです。彼らは感染症や発熱の治療にユーカリを用い、燃やして煙を吸入しました。フランスの自然愛好家、ドゥ・ラビラルディエが発見した後、ユーカリは「熱冷ましの木」として知られるようになります。
ユーカリ油は気分を鎮め、頭の働きをよくし、精神を集中するのを助けます。また、ユーカリ油には抗ウイルス作用があり、特に気道に効果を発揮し、炎症を緩和し、粘膜の症状を和らげます。風邪や花粉などアレルギー症状による鼻づまりを軽減します。
また、ユーカリ油は家庭や仕事、社会という個人を取り巻く環境に、感情的に「がんじがらめ」にされる傾向の人に向いています。このような状況を生じる否定的な感情を追い払い、心の内面に息をできる空間を作る働きをします。
・Teatree (ティートリー)
科名:フトモモ科
精油抽出部分:葉
芳香:強く、薬に似た樟脳のような香り。苦味を含んだ甘い香りもある。
オーストラリアの原住民たちは古くからティートリーの薬効を認め、ティートリーの葉を熱湯に浸し、風邪や咳、頭痛の薬として飲んだり、木から葉を摘んで噛んだりしていました。オーストラリアに入植したイギリス人たちは原住民たちにならい、薬の代わりにティートリーの葉を使用していました。1927年頃にはヨーロッパへと伝わり、その素晴らしい殺菌・消毒効果はたちまち注目を集めました。
1933年版のブリティッシュ・メディカルジャーナルには「ティートリー油は病因を根絶やしにするばかりではなく、感染症の再発を予防する衛気(皮膚や鼻・気管支などの粘膜細胞を強化して免疫力を整え、外的刺激から体を守ることを)強める力をもつ」と書かれています。
ティートリー油は、感染症を防いだり、免疫力を高めたりする他、肺や神経系を強壮する働きでも知られます。この精油は風邪や管支炎などの感染症や、副鼻腔炎などに適します。また、浄化力が強く、弱った心をリフレッシュさせて整える力があります。
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・ツクレルネコキット006
参考文献:
アロマテラピーのための84の精油(1992/12/10)
ワンダ・セラー (著), 高山 林太郎 (翻訳)
スピリットとアロマテラピー 東洋医学の視点から、感情と精神のバランスをとり戻す(2000/12/25)
ガブリエル モージェイ (著), 前田 久仁子 (翻訳)
アロマテラピー〈芳香療法〉の理論と実際 (1985/8/30)
ロバート ティスランド (著), 高山 林太郎 (翻訳)
ハーブの魔術(2001/10)
マーガレット ピクトン (著), 佐藤 美保 (翻訳), 森川 由実子 (翻訳), 田中 瑞恵 (翻訳), 山口 香 (翻訳)