9kyuu からの星のお便り Vol. 1
自由・平等・友愛 の アクエリアス時代へ
民衆を導く自由 1830年7月28日
フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ
Le 28 juillet 1830 : la Liberté guidant le peuple
Ferdinand Victor Eugene Delacroix
目次
1) アート作品の中に星空を探す Vol.1「民衆を導く自由 : 1830年7月28日」
2) 2020年 後半の星空の動き ”大きな変容の時”
3) 蟹座の日食とドラゴンヘッドがもたらすもの
4) 今年最大の星空のイベント 12月22日
~地の星座から 風の星座へ~ 水瓶座アクエリアスにおこる”グレートコンジャンクション”
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1)アート作品の中に星空を探す Vol.1「民衆を導く自由 : 1830年7月28日」
初回の今回は〈自由・平等・友愛〉を表したフランスの三色旗を掲げた女性が印象的なドラクロワの代表 作『民衆を導く自由の女神』の絵です。
先日とある場で コロナに関する英語のニュースの中に〈Solidarity〉という言葉がたくさん出ているということや、 それが〈友愛〉を彷彿させるというお話を聞いたのですが その際に思い浮かんできたのがこの絵です。
この絵は 国王のシャルル10世が言論の自由を奪う勅令を出したことがきっかけで 、今から190年前の1830 年7月27日から29日にかけて起こった『7月革命』を描いたものです。〈栄光の三日間〉とも呼ばれるこの市民 革命の4日後の8月2日には シャルル10世がパリから逃亡し 1589年の8月2日から続いたブルボン朝が ぴっ たり241年目で終わっています。{1792年 − 1814年 の22年間は フランス革命により王権は停止しています }
さて 時代が変化する際の大きなうねりが描かれたこの絵の中に、どのような星の動きが映し出されているのか紐解いていきましょう。
まず 立ち上がった民衆の姿 、振り上げられた拳から感じられるのは〈目覚めた自我〉という獅子座や太陽の力です。
生き絶えた人々が その上に立つ人々の土壌的なエネルギーとなっている光景には〈命がけの変容〉という蠍座や冥王星の影響を感じます。
善に帰結してゆくような空の青さには射手座や木星の力...また労働者たちに乙女座、団結に牡牛座を感じます。 日本では女神とされている フランスの象徴〈マリアンヌ〉をご存知の人には、それが表す〈祖国〉に蟹座を感じるでしょう。
そして、何より強く感じるものは 戦いやひるむことなく前方へ挑む〈強い意志〉といった牡羊座や火星のエネルギーです。
さらに 青・白・赤の三色旗の示す〈自由・平等・友愛〉と 世の中の〈方向を変える革命〉といった水瓶座や天王星のパワーでしょう。
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革命の3日間のホロスコープを出してみると...
獅子座にある太陽は 牡羊座にある冥王星と120度のトラインという協力的な角度を取り、天王星とは180度のオポジションという活発的な角度を取り、木星とは90度のスクエアという緊張的な角度を取っています。
個々の人間の精神に 新しく勢いのある時代のエネルギーが注がれ、 道徳が強引に無視された状況を突破させようと 一人一人に変革を促すようシグナルが発せられている感じです。
火星は魚座の30度にあり、パリからシャルル10世が逃亡しブルボン朝が終わった8月2日には 牡羊座の1度に移動しています。
具体的な方向などは見えないけれど 、可能性があるという直感に押されて新たな世界に飛び込んでいく、純粋な意志を感じます。
すでに牡羊座に滞在中の冥王星がそういった火星の背後に立っているので、それらの状態に油が注がれたよう... 巨大な熱が狼煙となって、社会が変革されていったのだと思います。
失脚したブルボン朝が支配していた240年は 冥王星の公転周期と重なっており、ルイ王朝とも呼ばれたその王朝の始まりの1589年の8月2日には 7月革命と同じように冥王星が牡羊座に入っています。
権力の隆起と消滅がこんなにも顕著に星空の動きに表れていたりするのですね...
※冥王星は当時まだ発見されていないのですが 、この記事では記載しています。
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2)2020年 後半の星空の動き ”大きな変容の時”
2020年は 占星術的にも、社会的にも、スピリチュアル方面に携わる人々の間でも、次元が変わる ?! ほどの大きな変容がもたらされる年という予想がなされていました。
例えば、これまでの世界の歴史の中であった大きな変容のひとつは 、約500年前に起こった マルティン・ルターによる宗教改革で〈古い社会のシステムが壊れ 新しい社会のシステムが生まれた〉こと。
またもうひとつは 約200年ほど前に起こった 産業革命による〈お金やモノが豊富であることを目指していった世の中〉から〈人とのコミュニケーションや情報のシェアを目指してゆく世の中になる〉といったような出来事な ど。
そんな2020年も後半、、、
星空の動きを見てみると6月28日から2021年1月7日にかけて火星が牡羊座に滞在しています。 それぞれの星には それぞれが居心地よく過ごせるホームグラウンドの星座があるのですが 火星の場合のそれは牡羊座で、 そののびのびとできる故郷で いつもの流れであれば、2ヶ月程度の滞在が 今回はロングステイ! 6ヶ月もの間を過ごします。
牡羊座は 12星座の中の一番最初の星座で、 赤ちゃんがお母さんの体から飛び出して ものごとの良し悪しや 損得や 失敗や成功のことなどを考えずに とにかく動いて体験をしていくというテーマを持っています。
火星というのは 社会の中で使う外向きのエネルギーなのですが 生きとし生けるものが幸福で生きてゆけるために... といったエネルギーではなく一個人が幸福に生きてゆけるために...といったエネルギーです。
どの星のエネルギーもそうですが、 必要以上に抑圧すると 困ったかたちで出てくるので、この機会にちょっぴり嫌われがちな火星を上手に使って豊かになってゆきましょう。
コロナの渦の中で沸き起こった〈外の世界〉の変容の中で 、自分という〈内の世界〉に耳を澄ませてみると 5月の 半ばあたりから〈今までまったく意識していなかった方向へと押し出されていくような感覚〉を覚えた人が多いのではないでしょうか?
火星が牡羊座に滞在する半年間は そんな心当たりのない衝動に対して「何のためにするのか?」「どういった結果 が得られるのか?」「 ちゃんと頭で考えてから行動をしないと失敗するのでは?」といったような判断をせず、とにかくやってみよう!と ひとまず取り掛かってみることをおすすめします。
特に8月8日までは双子座に金星が入っていますので近所の公園など歩いて行けるくらいの空間に足を運び小さくもそこで歓喜した体験を身近な人に話してみたりするのも良いかと思います。
6月18日から7月12日までは蟹座で... また10月14日から11月4日までは蠍座で... といったように 今年は 水の星座で水星の逆行が起こります。
星の逆行は、その星が担当している分野のバランスをとるためのヒントが〈未来といった前の方向ではなく過去と いった後ろの方向にある〉ということなのです。
水はくっつくという性質を持っていますので〈親密な間柄だからこそあえて話していなかったこと〉を伝えたりするのに ぴったりのタイミングだと思います。
6月25日までは風の星座の双子座でも金星が逆行していますので〈軽くて物足りないように感じた友人の言葉の 中に 含まれていた愛情〉を発見できるかもしれません。
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3)蟹座の日食とドラゴンヘッドがもたらすもの
そして、さらに6月後半の21日には部分日食を伴った蟹座での新月が起こります。 ホロスコープ上のドラゴンヘッドというポイントが入っている星座で日食は起こるのですが その星座のテーマが〈世界全体の精神性を高める際に補なってほしいもの〉として 約一年半の間に 注目を集めようと現れてきます。
(21日の時点では ドラゴンヘッドはお隣の星座である双子座に入っているのですが 5月5日に入ったばかりというのもあり 今回はイレギュラーです)
たとえばそれは流行というかたちで波風を立ててくることもありますし、突発的な出来事というかたちでとっかかり を与えてくることもあります。
蟹座は〈過去〉や〈心の故郷〉を象徴していますので 今年起こったコロナによって 家で過ごす時間が多くなり、〈家庭とは何か?地域とは何か?守るとは何か?〉といった蟹座的なテーマに注目させられた人も多いかったのでは ないかと思います。それはことのほか 私たちに新鮮さをもたらしてくれたのではないでしょうか?
21日の蟹座日食では すっかり抜け落ちていた遠い昔のぬくもりの記憶が 情緒的によみがえってくるようなことが 起こりそうです。
そして日食の1ヶ月後、7月21日に再び蟹座で新月が起こるのですが、この一年半の間に印象付けられた意識が組み込まれた気分で 新しいスタートが切られてゆくでしょう。
生まれた際のドラゴンヘッドが蟹座にある 現在19歳や37歳や56歳くらいの人は「自分は何者なの?人生で何を成し遂げたいの?」といった 自分の精神に問うようなことが非常に多くなります。 生まれ持った使命の方向が見えやすくなる時期でもありますので、 この機会にたっぷり向き合い、集中してみることで、自分がこの人生において歩もうとする世界の扉が開いてゆくでしょう。
そして、6月の最終日...30日においては山羊座で木星と冥王星が0度というタイトなコンジャンクションが起こ ります。
約12年に一度やってくるこのタイミングが11月13日にも起こりますが〈社会で善的に思えるもの広がって欲 しいと願うもの〉が明確になりやすい日ですので クリアになったものをメモしておくのもいいでしょう。
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4)今年最大の星空のイベント 12月22日 ~地の星座から風の星座へ~ 水瓶座アクエリアスと呼ばれる星座で起こる”グレートコンジャンクション”
木星と土星が20年に一度重なるこのグレートコンジャンクションと呼ばれるタイミングには、後の20年の間に発展する社会のモデルが示されてゆきます。
これまでの約200年間は 牡牛座や乙女座や山羊座という地の星座で20年ごとに起こっていましたので〈実生活 を安定させるもの〉がモデルでしたが今年からの約200年間は双子座や天秤座や水瓶座という風の星座で20年ごとに起こっていきますので〈流れに乗っていくこと〉などがモデルになってゆくと思います。
少し先になりますが2023年には冥王星が水瓶座に入り2025年には双子座に天王星が入りアクエリアスの時代を含め 風の時代が本格的に到来します。
こんなふうに星の動きを眺めてみると、 2020年後半は 2021年から芽を出してゆく新しい社会という環境の中で自分の中に眠っていた予期せぬ才能が育ってゆく土台が準備されてゆく...そんなイメージが描かれているように思えてきます。
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最後に、、、
これまで、ドラクロワの絵の中から、〈自由・平等・友愛〉というテーマと2020年の下半期の星の流れについてお話させていただきました。この繋がりの中に色濃く感じ取れる要素として浮かび上がってきたのものは、未来に対する不安や恐れを伴いながらでも、牡羊座・火星のように、兎にも角にも前向きに飛び出すチカラ。
これから本格的にやってくるアクエリアスのエネルギーで覆われた新しい社会において、それぞれの故郷とも言える自分の個性(領域)を守りながらも、自分自身も他者も同じように尊重しながら生きていく、本当の自由を自分たちで獲得してゆくことに挑んでみませんか?という星空からのメッセージがやってきているような気がしています。
あなたはプレアデスの鎖を結ぶことができるか。
オリオンの綱を解くことができるか。
あなたは十二宮をその時にしたがって引き出すことができるか。北斗とその子星を導くことができるか。
あなたは天の法則を知っているか、そのおきてを地に施すことができるか。
『ヨブ記』の第38章 31-33の一節
次回の9kyuuの星のお便りは、友愛を感じさせてくれる絵画を残した画家、
アンリマティス<Henri-Emile-Benoit-Marisse> の中に星を探します。
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美術家 田谷美代子
京都芸術短期大学(現 京都造形大学)卒業
京都インターナショナルアカデミー受講
印刷会社勤務の傍ら、子どもとの自然体験の場や絵本教室に通う。 絵を描くための哲学の必要性を感じ、渡独にて人智学、その後占星術に出会う。 国内、フランスのギャラリーにて作品の出展や、本の装丁、プロダクトパッケージなどを手がける。 また、現在子どものアートワークショップの開講に向け準備しております。
9kyuu Creative Director / Designer SAYAKA HAMADA
9kyuuのクリエイティヴディレクター / デザイナーであり、数年前よりミツバチの生態やアート、占星術、人智学、自然哲学、民俗学などを学んでいます。
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